インターネットビジネスとして、広がりを見せているのが、日本商品の海外向けの転売ビジネスです。
こうした海外向けの転売ビジネスが広がった背景には、インターネットの普及とともに、円安傾向が続いていることがあげられます。
大規模な金融緩和を背景にした、安倍首相の経済政策「アベノミクス」が始まって以降、円は1ドル130円近くまで下落したことがありました。
「アベノミクス」以前には、1ドル70円代まで、円高となったことと比べると、雲泥の差です。単純に計算して、100円で仕入れた日本の商品を海外で1ドルで販売した場合、1ドル70円の為替レートでは、海外では70円の販売価格にしかなりません。
これでは、30円の損をしたことになります。
それが反対に、1ドル130円の為替レートの場合、100円の商品を1ドルで販売したとすると、海外での価格で130円となり、30円の利益が生まれることになります。このように、個人の海外向け転売ビジネスであっても、為替レートによって、収益環境が大きく左右されることがわかります。
こうした個人輸出に有利な為替レート以外にも、アニメや漫画、ゲームなどの日本商品が、海外で根強い人気を誇っていることも、個人の海外向け転売ビジネスが広がった背景としてあげられます。
日本の漫画やアニメが高い人気を誇っていることで、そこから派生したゲームソフトやフィギュアなども、海外では人気のある商品となっています。
個人での海外向け転売ビジネスは、こうしたビジネス環境を背景にしたものといえるでしょう。
ただ、こうした円安傾向も、いつまで続くかわかりません。
一時1ドル130円近くまで下落した為替レートも、2020年現在で1ドル110円近くまで高騰しています。
いまだ円安傾向とはいえ、海外向けに転売ビジネスを始めようと考えているなら、為替レートの動向にも注意が必要なのではないでしょうか。
また、こうした海外向けの転売ビジネスも、最近では日本からの参入者が増えてきているといわれています。
参入者が増えることで、値崩れが起きやすくなっているのです。
競争相手が増えて値下げ競争が起きると、それだけ利益を出すことが難しくなります。
こうした事態に対処するためには、仕入れ価格を下げるか、レアな商品を仕入れるしかなくなります。海外向けの転売ビジネスで成果を出すためには、ほかの出品者にない工夫も必要になってくるのではないでhそうか。